どうもこんにちは。
今日は仕事がどうやったらもらえるのか、書いていきます。
仕事が欲しい、みなさんそうですよね。
この仕事がしたい、楽しみたい。お金が欲しい。もっと稼ぎたい。
いろいろとあるとは思います。
でも、なぜあなたに仕事をお願いするのでしょうか?
あなたの声が素敵だから?
イメージに合うから?
あなたに成長してもらいたいから?
マネージャーの立場からすると、仕事をお願いするときにはいろいろな理由があります。
上記のどれかのこともあれば、頑張っていることを知っているからなんとかしたい、ということも多々あります。
あとは食べていける程度を稼がせなければならない、という使命感の場合もあります。
でもね、少し考えてほしいと思うこともあります。
気に入られれば仕事がもらえる。
そんな短絡的な思考の方、多いです。
これはあながち間違いではないのも事実ですが、だから気に入られるためになにをするのか、と普通は考えますよね。
でも、気に入られれば仕事がもらえるって、
本当なんでしょうか?
このことについて、今一度考えて欲しいと思います。
この世の中の仕組みというのは、非常に単純です。
「与えればもらえる」
これに限ります。
この写真、見てみてください。

餌を欲しがる雛ですね。
自社タレントと接していると、このように与えられるものを待っているだけの方がいかに多いか
と考えてしまいます。
たしかに、仕事のチャンスをタレントに与えるのは我々の仕事で、そのチャンスをどうとってくるのかがマネージャーの仕事です。営業職ですからね。
でも、この写真のように雛が何羽もいたときに、親鳥が餌を与える順番は毎回ランダムなのでしょうか?
何を言いたいかというと、餌を与える側にもそれなりの優先順位が存在することがありますよ、ということに意識を向けてください、ということです。
注意してほしいところは、「だから気に入られなければならないんだ」ということでもなくてですね、
気にいる・気に入らないということだけでなく、あなたは口を空けて鳴いてるだけで良いのか、ということを考えてほしいということなんです。
先ほど書いたように、この世の中の仕組みは、
与えればもらえる
というようにできています。
つまり、仕事がほしいのであれば、逆に考えて、あなたはなにを与えていますか? という視点で物事を捉えてほしいのです。
昔、あるラジオ局に営業へ行ったときに言われました。
「スポンサー見つけて来てくれれば、誰だって何だって仕事させるよ」
正直、当時はそれを言ったらお終いだろ……と思いましたけど。
今思うと、それはそうなんですよね。
相手からしたら、私に仕事を振る理由がないんです。
なぜ?
それは、私が相手になにも与えていないから。
なにも与えていないのだから、スポンサーを持ってくるとかそういう部分でお願いする理由を作ってこい、というように今では解釈しています。
相手からしたら、私になんの興味もないわけで、そんな相手に仕事をお願いする理由がないです。義理も道理もないわけです。当たり前ですよね。
マネージャーと取引先、マネージャーとタレント、タレントと取引先……。
あなたにお願いする理由、お願いしたくなる理由、それを考えることが大事だと思います。
だから私の場合には、取引先担当者と話をするときには、なんらかの気遣いや情報を与えるように心がけています。
お金とかあげられませんし、それはまずいですから、与えられるものと言ったら気持ちと情報くらいです。
でも、こういうことってとても大事で、実際コロナ禍のときには、各事務所に対して「スタジオへは来ないでください」という話になりました。
各事務所のマネージャーは、スタジオに行けない。
制作会社への営業もできない。
ではどうやって仕事を持ってくればいいんだ、と悩んだと思います。
私の場合は、ありがたいことに「収録に来ないの? あなたなら来ていいよ。むしろ、来てほしいんだけど難しい?」なんて声をかけてもらえるところがいくつもありました。
制作会社からすると、コミュニケーションが限られて、業界内の情報が欲しいけど手に入れるすべがない。でも、私を呼べば色々と教えてくれるんじゃないか。そのためには仕事を作って来てもらう口実を与えよう、そんな理由で私に声をかけてくれていたので、コロナ禍のときはめちゃくちゃ忙しく仕事をさせていただきました。
こんなことが起きたのは、常に与えているからだったと私なりに思うのです。
与えるから、もらえる。もらいたいからもらえるのを待つ、とは大違いだと思いませんか?
そうであれば、タレントが仕事を欲しいと思うのであれば、まず与えることから始めたら良いと思いませんか?
なにも与えるものがない。
そんなふうに考えがちですよね。
でもあります。
あなたの情報を常に与え続けるんです。
たとえば、
・今どんなことに興味があって、どんなことをしているのか
・今がんばっていることはなにか
・どんな気持ちでこの仕事に向き合っているのか
・やりたいことはなにか、なぜなのか
こんなことでもいいんです。
たとえば神社仏閣巡りが趣味だったとしたら、御朱印帳を常日ごろ持ち歩いておいて、なにかの話題の際に見せてしまえばいい。御朱印帳を常に持ち歩くほど、神社仏閣巡りが好きなのだ、と。
そういうことをしておくと、神社仏閣関係の仕事の際にはあなたの顔や名前が浮かんできます。場合によってはそれで仕事が決まることもあるんです。
気に入られるかどうか、そういうところから始めるのではなく、自分を知ってもらうという意味で、自分の情報をどんどんと与えていくことから始めると、そこで初めて、気に入る・気に入らないになってくるものです。
印象や見た目で気に入らないと思われていたとしても、そういう情報を与えていると、どこかで変わります。あなたのことを気にしてくれるようになってきます。
それが人間というものです。
だから、欲しいのであれば、まず与える。
与えるところから始めると、返報性の法則でしたか、
与えられている側は、もらった以上のお返しをしないと、と考えるそうです。
出会う方々に与え続けていたら、常に与えられる側になる。
そういうように人と人との関係は続いてきているし、これからもそういうように続いていくものだと思うのです。
だから、まずは与えよ。
与えて与えて、さらに与えていたら、いずれあなたは、与えられる側になっていることに気づく日が来ると思います。
この手の話は難しいんですよね。
事務所のほうが立場が上なんだからみたいな解釈をされてしまいがちなので。
でもそうじゃないんですよ。
上とか下とか、どちらが強い弱いとか、偉い偉くないというようなどうでもいい目線で物事を捉えるのではなく、考え方として与えてみるところから始めたら世界は変わりますよ、ということなんです。
誤解されそうな内容なだけに、なかなか難しいのですが、マネージャーとタレントは基本、対等で良いと思っています。お互いの利点を活かす関係でプロダクションという形があるわけですし、現場ではタレントがマネージャーよりも前に出ればいい。営業ではマネージャーがタレントよりも前に出ればいい。ただ役割とそのときどきでどうすればお互いの顔を立てて仕事ができるか、仕事がしやすくなるかというだけの話です。
シーソーみたいなものだと思います。
TPOに合わせてどちらかを上げて下げてと、対等だからこそできることを最大限活かして、お互いに豊かになれたら最高じゃないか、と私は思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。